高品質多収穫のみかん作り12か月:7ー9月の作業

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みなさんこんにちは。ちょっと更新が遅れてしまいました。あっという間に、もう9月ですね!

085さて、みなさんのみかん園はいかがでしょうか?

 

 

これまでのお話しの通り、鈴成菌力アップ糖力アップ糖力アップをしっかり施用していらっしゃる方は、すでに効果を実感しておられると思います。

 

 

 

 

 

 

9月上旬 糖度11.6右の写真は、長崎にあるサンビオティック農業を実践している農園のみかんです。これは、極早生種ですが、9月上旬時点で糖度は11.6度、やや着色が始まっている状況です。何と同じ圃場で、高いものは12.6度というみかんもありました。すでに味は濃厚で、素晴らしい香りがしました。

 

近隣の一般的なJA指導のみかん園の糖度を測ってみると、おおよそ8.5から9.5くらいです。まだ9月というのに、なんと2度以上も違いが出ています。

 

 

この7月から9月のシーズンは、みかんにとってはとても大切な時期です。それは、人間で言うと、思春期とも言うべき時期と言えます。

 

植物には、栄養生長期と生殖生長期という、大きく分けて二つのシーズンです。

栄養生長期とは、体を作る時期です。つまり、根や葉や茎をどんどん展開して、よりたくさん光合成ができる体制を作る時期です。人間でいえば、小学生から高校生くらいにあたるでしょうか。

前回の復習ですが、今年みかんの収量をどれくらい増やせるか、また来年のみかんをならせるための体力をどのくらい作れるか、という2つの課題は、この栄養生長期の管理が大きく左右することになります。079

(春から夏にかけてしっかり発根したみかんの根。少し掘ると根が出てくる。)

それから、夏至を過ぎ、日照時間が少しずつ短くなると、みかんの樹は秋の訪れを感じ始めます。果実を成熟させ、子孫を残そうという本能が動き始めるのです。これが、生殖生長。実際、温州みかんには種はありませんが、みかんの樹は本能的に、種を残そうと、果実に栄養を送り始めるわけですね。

この栄養生長と生殖生長が、明確に入れ替わる時期、これがこの7月から9月のタイミングになります。

 

私たち、みかん生産農家にとって大切なことは、やはり今年のみかんをいかに美味しくするかということです。

そのために大切なことは、主に2つです。
1.早いタイミングで栄養生長から生殖生長への転換を促していくこと。
2.光合成「能力」の向上と、果実への糖分の集積を促すこと。

 

そして、この2つのポイントを実現するためには、ズバリ「葉面散布」が非常に大切なんですね。この時期の葉面散布はとても大切です。

では、具体的に、作業内容を確認してみましょう。

 

高品質・多収穫のみかん栽培:7ー9月の作業

ポイント1.純正木酢液と本格にがりの葉面散布

純正木酢液の葉面散布純正木酢液は、有機酸を主成分とする資材ですが、大変便利な資材です。なぜなら、有機酸には、体内の硝酸態チッソをいち早く消化させる働きがあるからです。

植物にとっては、体内の硝酸態チッソ濃度が減るということは、栄養生長から生直生長への転換のサインのようなものです。これ以上体を大きくする栄養がなくなったから、そろそろ種を作る準備しなきゃ、と思うのです。

そのため、純正木酢液によって、生殖生長への転換を促進できるわけです。

さらには、ここに本格にがりを混合することで、その効果が高まります。本格にがりは、海水を濃縮したようなものです。その多種多様で豊富なミネラルは、体内に吸収されると、さまざまな酵素やホルモンを作る手伝いをします。

栄養生長から生殖生長へ体の仕組みが変わるのですから、当然体の中にある酵素やホルモンのバランスや種類も変わるわけですね。その新しい酵素やホルモンをつくる材料にミネラルは不可欠なものです。

なお、希釈液を作るときには、コツがあります。つまり混合する順番です。

まず、純正木酢液をタンクに必要量入れ(500倍計算)、そこに本格にがりを必要量入れます(1000倍計算)。そして軽くかき混ぜてから、水で希釈します。

こうすることで、ミネラルは有機酸ミネラルに変わり、葉からの吸収が格段に良くなるんですね。さらには、ここに展着剤を添加するとさらに良い効果となります。

なお、銅剤以外の農薬との混合も可能です。

時期は早くても構いませんが、8月に入ったら、10日に一回のペースで3ー4回葉面散布をすると良いです。

 

ポイント2.光合成能力を高めるコーソゴールドの葉面散布

光合成が高まっている葉みかんを美味しくするために必要なことは、光合成の能力を高めることと、光合成によって作った糖分をみかんに運ばせることです。

コーソゴールドは、植物酵素をベースとしたリン酸とカリを含む液体肥料です。

先ほども紹介したように、植物にとって生理を司る酵素という存在は、大変重要な働きをしています。コーソゴールドのメイン原料である植物酵素は、おもに生殖生長時の植物から採取した酵素です。つまり、より生殖生長の働きを高めるように作られています。

また、その肥料成分であるリン酸は、光合成の能力を高め、樹を力強く働く体質に変えます。人間でいえば、筋肉もりもりのスポーツマンのようなものです。

さらに、カリ成分は、光合成で生産された糖分をどんどん運んでくれる運び屋です。葉から果実へ、糖が運ばれる仕組みが、コーソゴールドに隠されています。

コーソゴールドは、通常800倍希釈で葉面散布します。これは、潅水しても構いませんが、潅水であれば500倍です。ですが、マルチを被覆されている方が多いと思いますので、通常は葉面散布をお勧めしています。

上記ポイント1でご説明した、純正木酢液、本格にがりと混合しても構いません。混合する順番は、純正木酢液、つぎに本格にがり、つぎにコーソゴールドの順でこんごうします。

 

ついでに、もう一点重要なことがあります。それは、マグネシウムです。

マグネシウムは、葉緑素の原料として必要で、マグネシウムが不足すると、光合成の能力は著しく低下します。みかんの場合、果実肥大期になると、マグネシウムが葉から果実へ移行する率が増えます。このとき、土壌にマグネシウムが不足している場合や、マルチ被覆しているため土壌から吸収できない場合があります。そうすると、葉が一気に黄色くなり、苦土欠乏となります。

このように欠乏症になってからは遅いのです。そうなる前に、必ずマグネシウムを供給する必要があります。コーソゴールドと一緒に、葉面散布で硫酸マグネシウムを2ー3回は与えるようにしてください。これは、糖度を低下させないための重要なポイントです。

 

ポイント3.その他の管理(被覆)

被覆意外と大切ですが、皆さんが意識されていないことは、基本的な管理として5月の開花期から8月中旬までは土壌を乾かさないということです。

JA指導のみかん栽培では、早いところで7月にもタイベックなどで被覆し、土壌を乾燥させるように指導されているところがあります。液胞発達期のストレスは、糖を上げることが分かっているため、このような指導になっています。

しかし、サンビオティックではこれが正しいとは思いません。なぜなら、そのストレスは、隔年結果という副作用をもたらすためです。夏肥(6月から8月)のチッソ吸収こそが、隔年結果是正の最大のポイントですから、この時期に土壌を乾かしてチッソを吸えなくするというのは、合理的と言えません。高品質で、かつ多収穫を目指すのであれば、より自然な方法で対応しなければなりません。

その一つのポイントは、土壌を乾かさないことです。

なぜなら、土壌を乾かす=光合成を落とす、という事だからです。光合成には水が必要なのです。水をしっかりと与え、栄養吸収と光合成を高めることによって、ストレスを与える場合と変わらないくらい糖を上げることは十分に可能なことです。特に乾きやすい5月と7月は、ぜひそのような意識を持って取り組まれると良いと思います。

 

なお、8月中旬以降、とくに9月には土壌を乾燥させることは、品質を上げるとともに、来年の花芽にも大きく影響しないため、問題ないと考えます。

もちろん被覆をしない方が、作業も楽ですし、より連年結果を実現しやすくなるものですが、近年の梅雨のような秋雨、大雨は明らかに食味を悪くしてしまいます。

ですから、食味が落ちるリスクを減らすためには、被覆により雨水を入れないことは有効であると言えます。ただし、過度の乾燥は、やはり光合成を落とすことになりますので、水分の計測管理は重要な仕事です。

 

ポイント4.その他の管理(ミネラル)

ポイント1、2で述べたように、ミネラルというのは大変重要です。特に、糖の運搬を助けるカリ、光合成をするための葉緑素の材料マグネシウム(苦土)、その他マンガン、鉄、亜鉛、ホウ素。このようなミネラルの不足は、明らかに糖度低下、食味低下を招きます。

春または冬に堆肥を施用されている方は、あまり心配いりませんが、堆肥を入れていない方は、必ず梅雨明け7月ごろに下記のミネラル資材を施用することです。

標準量は、硫酸カリ20ー30kg/10aと硫酸マグネシウム40ー60kg/10a程度を施用します。(表年の時が多め)十分な費用対効果がありますので、ぜひご検討ください。

 

今回もちょっと話が長くなってしまいましたね。

では、ここが一番大事な仕上げです!ぜひ頑張ってくださいね。

次回は収穫後の疲労回復を中心にお話しします。

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このブログ記事について

このページは、管理者が2015年9月11日 21:26に書いたブログ記事です。

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