2015年4月アーカイブ

081いよいよ新芽が出てきました。みかん作りのスタートですね!

いや、正確にいえばもう、昨年の収穫後からがスタートなのですが、とりあえず発芽期ということで、スタートとしましょうね^^

 

みなさんの畑では、すでに新芽が出ているでしょうか?やっぱり新芽を見ると、わくわくするものですね。

 

さて、早速本題に入りますが、高品質多収穫みかん作りの3ー4月の作業は、とても大事な作業です。ここが一番大事といっていいかもしれません。

ぜひ読んでいただき、みなさんの経営に活かしてくださいね。

 

なにが大事か、といえば、それは土作りです!

ふつう、みかんの樹は土に根を張って生育していますから、当然のごとく土作りが一番大切です。そこでまず、みかん作りにおける理想の土作りについて考えていきます。

 

ポイント1:春先の発根が品質アップと連年結果のかなめ!

1.土壌分析の実施と有機物+ミネラルの補充

2.菌力アップ+糖力アップの潅水の実施

3.春肥のコントロール

みかんという作物は、一年を通してみると、旺盛に発根する時期がわずかしかありません。それは、春先4ー5月に限られているのです。これを、第一次発根期と言います。

本当は、第二次発根期(8ー9月)もあるのですが、実はみかんの品質・糖度を上げるためには、この第二次発根期にはあまり発根させるべきではないのです。意図的に発根を抑制させるため、マルチにより強制的に乾燥させたり、またフィガロンなどのホルモン剤で発根抑制をかけることもありますね。

ですから、結論としてみかんの発根期は春先しかない、と思っていただいた方が良いわけですね。 そこで、重要なことが上に挙げた、1ー3の項目です。


1.土壌分析の実施と、有機物+ミネラルの補充

これは、大変重要です。みかん栽培を本気でやる方は、必ず土壌分析を実施してください。土壌分析はあくまで目安です。しかし、その圃場の性格がわかります。

土壌分析で特に重要なのはpHです。pHは、5.5ー6.0が理想です。特にみかんの場合は、これがアルカリ側に傾くと、連年結果が難しくなってきます。

次に、有機物の量、つまり腐植率を見ます。腐植率は5%を目標とします。最低でも3%欲しいですね。この分析項目がない場合でも、心配はありません。これは、有機物の量です。つまり、これが少ないと、土が硬くなってきます。みかんにとって、十分な栄養を吸収するためにも、やわらかい土壌はとても大切です。有機物を与え、土を柔らかく保つことがとても大切ということです。

そして、ミネラル項目を確認しましょう。石灰(カルシウム)、苦土(マグネシウム)、カリが特に重要です。これは、当量比で5:2:1がバランスが良いと言われますが、ちょっと難しい計算式です。分析値で言えば、4:1:1くらいを目安にして良いです。

つまり、苦土とカリはおおよそ同じくらいか2:1くらいの分析値、石灰は苦土の2ー3倍程度、というのが良いバランスです。

サンビオティック農業資材の「鈴成」を使用されている圃場では、苦土(マグネシウム)の施用をぜひ行ってください。鈴成には、カルシウムやリン酸が多いのですが、リン酸の吸収とともに、土壌中の苦土(マグネシウム)が根こそぎ吸収されてしまうので、マグネシウム不足となっている圃場がよく見受けられます。

ミネラル項目では、鉄、亜鉛、マンガン、モリブデン、ホウ素、も重要です。不足している場合は、必ず施用してください。また、これらの微量要素を意識して毎年投入するようにするのが、連年結果のコツです。

このような有機物+ミネラルの供給方法として、堆肥+本格にがり を提案します。

堆肥には、有機物と微量要素が含まれています。堆肥500kgー1トンに、本格にがりを5ー10L程度かけて混ぜ合わせ、これを樹冠下に施用していくやり方です。(その他のミネラル資材も、堆肥と混ぜ合せてやると良いです。)

土が硬い場合は、畜産排せつ物の堆肥ではなく、植物性の堆肥を2ー3トン程度施用すると良いです。枯れ草や落ち葉、もみ殻などでもOKです。

この方法で、微量要素などの不足はほぼ補えると思います。ただ、苦土については、これだけでは不足しがちとなりますので、別途硫酸マグネシウムなどの施用を検討してくださいね。

なお、施用は3月下旬から4月上旬までには実施しましょう。


2.菌力アップ+糖力アップの潅水の実施

上記のとおり、春先の発根促進がとても重要な管理項目となります。春先に発根促進がうまくいくと、肥料・ミネラルの吸収がよくなり光合成が高まるため、様々なメリットが出てきます。

・新葉の緑化が促進される
・花芽が充実する
生理落果が軽減する
・生殖生長の切り替えがスムーズにいく
・着色、糖度が増し、日焼け果が減少する
・貯蔵養分が増え、連年結果する

そのため、春先からの菌力アップ+糖力アップの潅水はとても効果があります。

10aあたり 菌力アップ5L+糖力アップ5kg

を100倍希釈し、雨の前日に根域に潅水します。本来は300倍くらいが良いのですが、みかん園では労力が大変なので濃いめに希釈し、雨で薄まるようにします。

この作業をできれば4月から5月一杯までに4ー5回程度実施します。?の有機物施用の効果も相まって、微生物が増え、土壌が団粒化し水はけの良いやわらかい土になります。また、発根促進し、樹が生き生きとなることでしょう。


3.春肥のコントロール

春肥については、いろいろな考え方があります。どれが正しいということではなく、一年を通して栽培管理と合わせて、整合性をとれるように設計します。

サンビオティックでは、みかん栽培においては春肥のチッソ量を年間の20%程度が適当と考えています。もちろん、樹勢低下園や着花過多園では30%と多めにして良いですし、樹勢の十分強い園では、10%程度でも良いでしょう。

春肥は少なめにし、有機質を与えることを重視しましょう。

これは、春先の一番大切な発根期に、新しい繊細な根に肥料焼けを起こさないためです。従来のように、春肥に化学肥料を大量にやった場合には、根が肥料やけを起こし、肥料の吸収が悪くなり、結果的に隔年結果、品質低下、病害虫の増大を招くこととなりますので、十分な配慮が必要です。

また、春肥は上記1番を必ず実施した後に行います。有機物、ミネラルを施用した後、春肥を施用するということです。

やり方は、

有機百倍を2ー3袋
鈴成 3ー5袋

です。4月下旬までには施用しましょう。

なお、有機栽培を実践されていらっしゃる方の場合には、基本的に堆肥のみの施用とし、別途チッソ肥料をやる必要はありません。堆肥も鶏糞や豚プンなど無機窒素が効きやすいものは、多くとも10aあたり200ー300kg程度とします。

また、ヘアリーベッチによる草生栽培を行えば、チッソ分としてはさらに削減して大丈夫です。



ポイント2:天候不順に克つ!対応技術

近年では、天候不順のリスクがどんどん高まっています。理想的な天候なら葉面散布も必要ないと思いますが、天候不順に対応する方策ついても、考えておきましょう。


1.多雨、低温、日照不足

これは、植物にとっては致命的となります。しっかりと対応する必要があります。多雨、低温、日照不足で生育が悪くなるのは、根の働きが鈍ることと、光合成が不足するためエネルギーが不足することが原因です。

つまり、根の働きを高め、エネルギーを補充すれば、このような天候でもしっかりと生育します。

基本対策は、有機物+菌力アップ+糖力アップの施用です。微生物が有機物を分解することで、地温が上がり、様々な活性物質が生産されるために根の働きが高まります。また微生物がエネルギーを植物に与えてくれます。しかし、これはすでにポイント1でご説明した通りですね。

この基本をさらに一歩踏み込むために、葉面散布の実施をお勧めします。

特に光合成の不足を補うことが目的です。

尿素500倍+純正木酢液500倍+コーソゴールド500倍

の葉面散布です。3ー4回ほど実施すると、日照不足でも関係ありません。土壌pHが7.0以上の場合や微量要素欠乏がある場合は、本格にがり1000倍も足します。

ちなみに、これは収穫後、1月から3月の樹勢回復でもやる定番の方法です。


2.雨不足

大切な発根期に、土が乾きすぎると、水分不足のため発根や肥料吸収が悪く、また光合成も低下します。春先に水分ストレスは不要です。

そのため、雨が10日以上降らない場合は、必ず潅水を行います。上記の通り、菌力アップ+糖力アップを300倍希釈にし、最低でも10aあたり1ー2トンは潅水すると良いでしょう。

また、雨が少ない場合は、害虫の発生も多くなるものです。防除に注意するとともに

純正木酢液500倍+コーソゴールド500倍 で、葉面の強化にも努めるのが良いでしょう。



ポイント3:剪定は慎重に

ちなみに、剪定について少し触れておきます。

みかんの剪定を2ー3月に実施される方も多いでしょう。

しかし、みかんの樹はあまり剪定が好きでないことを十分に配慮してください。みかんの樹は、リンゴやブドウなどの落葉果樹のように光合成能力が高くありません。ですから、樹が大きくなるのが遅いんですね。

みかんの樹がせっかく昨年一年間かけて貯蓄した光合成産物を、剪定によって切り落としてしまうことは、みかんにとっては大変なストレスなのです。

ですから、剪定は、風通しを確保する程度に弱く、必要最低限にします。切り方も、基本的には、間引き剪定を中心として、切り返しなどは多用しないようにするべきです。

また、剪定する時期は本来5ー6月が良い時期です。なぜなら、着果状態を確認して切ることができるからです。梅雨時期までに切れば、来年の結果母子の確保につながります。

樹の枝を触った時に、やわらかい細い枝がたくさん出ていて、硬い枝にあたらないのが理想的な状態です。樹の生育を大切に見守る、心の広さが重要ですね。

 

 

以上、ご参考になりましたか?

では、また5月以降の管理技術について後日掲載していきたいと思います。お楽しみに!

 

みなさん、こんにちは。

210いよいよみかん作りのシーズンが始まりました。今年は、4月上旬から雨、日照不足が続き、どうなることかと思いましたが、みかんの樹はいつも変わらず新芽を出すものですね。

今回はみかん作りについて、少し解説していきたいと思います。

 

まずは、みかんの農業経営の目標についてです。

 

みかん栽培においては、まず「連年結果」を目指すことが非常に重要ですね。

 

「連年結果」というのは、つまり「隔年結果」をなくすということ。簡単に言うと、裏年とか表年とかが関係なく、毎年同じようになることが大事です。

これは、経営的な側面から、そう思います。中には、わざと隔年結果する性質を利用して栽培されている方もいらっしゃいます。たしかに、沢山ならせて着果負担を掛ける方が、美味しくて品質の良いみかんがなりやすくなります。これはこれで、一つの方法ですよね。

でも、これは農業経営的には、2年に1回しか収入が入ってこないわけで、天候リスクも高く、ベストなやり方だとは思いません。やはり、毎年同じように収穫できるのが一番です。


178また、連年結果しても収量が低ければ意味はありません。ずばり、収量は10a当り5トンの連年結果を目標とすべきです。もちろん、品種による差異もありますし、圃場の条件や栽培体系によっても違います。しかし、いずれの方法でも成木であれば、このくらいの収量は確保したいものです。


そして、最後に品質です。最近は、甘いお菓子やジュースなど、果物に代わる美味しいデザートが山ほどありますね。つまり、うまくないみかんは、安くても売れない時代なのです。味を良くすること。これが、経営目標としてどうしても大切になります。

これは、サンビオティック農業に取り組んでいらっしゃる方は、感じていらっしゃると思いますが、みかんの能力を引き出せれば、品質はおのずと上がります。

糖度10度以下のみかんは論外ですが、早生のマルチなしでも、糖度12度以上はそれほど難しいハードルではありません。 もちろん、高糖系品種、マルチやその他の技術を組み合わせれば13ー14度を目指せます。

そして、もっとも大切なことは糖度以上に、うま味があることです。甘さと深み、これがみかんには大切なように思います。いくつでも食べたくなるみかんを目指しましょう。

また、外見上美味しそうに見える、ということも大切です。つまり、着色、紅色が強く出るような栽培をしなければなりません。

 

このように、みかんの本来の能力を引き出し、最低でも販売単価は平均100円以上を確保し、ぜひ目標は@150ー200円/kgを目指したいものです。

5トン×@150円=75万円/10a 以上が、みかん経営の目標です。もちろん上級者は、10a100万円を目指してほしいですね!

 

近年では、天候不順と市場価格の低迷に影響され、みかん栽培がますます難しくなってきています。生産者は高齢化し、後継者はほとんどいません。

しかし、うまいみかんを連年結果できれば、みかんほど面白い農業品目はないかもしれません。みかんには、まだまだ「夢」があると思います。

このシリーズでは、みかん栽培のコツを解説するとともに、サンビオティック農業技術をどのように取り入れ、取り組んでいけば、目標を達成できるのか、と具体的に考えてみたいと思います。

ぜひ、みなさんの農業経営のプラスになれば幸いです。

また、みかんだけでなく、他の果樹でも応用可能ですので、ぜひお楽しみに!



では、まずは第一回:3ー4月の作業 をご覧ください。

高品質多収穫のみかん作り12か月:3ー4月の作業

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