寒くなってきましたが、いよいよ12月になりましたね。
部屋にストーブやこたつが出てくると、つい食べたくなるのがミカンですよね。この季節、美味しいみかんを食べると、なんともいえない幸福感に包まれます。
今回は、佐賀県でみかん作りをされているO様をご紹介します。
O様は、実はサラリーマンをされながら兼業農家としてみかん作りを頑張っている生産者の一人です。
佐賀県の中でも、土質に恵まれているというこの畑を借り受け、定年後を見据えた農業を目指して、みかん作りをされています。
「おかげさまで、みかんが非常に美味しいんですよ。それに、素晴らしくたくさんなっています。ぜひ一度見に来てください。」
「そうですか、それは見たいですね。ちょっと時間つくって、見に来ますね!」
O様とは、1年前から不知火やみかんの栽培のことで、お電話でよくお話しする仲ですが、まだ一度もお会いしたことがありません。
先日、ちょっと時間ができたので「これから来ていいですか?」と急におじゃまする事にしました。
やや斜面になった小道を登っていくと、O様のみかん畑はありました。
「Oさん、こんにちは!いつもありがとうございます!
それにしても、見事になってますね!!この景色は圧巻ですよ!」
目に飛び込んでくる、鮮やかな紅色がなんとも美しく、収穫前の最高の瞬間に立ち会えた喜びがあふれました。
「ありがとうございます。ご指導のお陰で、本当に2年前とは見違えるようになりました。こんなに変わるものかと、ビックリしているんですよ。」
と、O様はとても優しい話し方でお話ししてくれました。
「先日は、農協の職員の方が来て見られて、これはどこにも負けないみかんなので、佐賀県の最高ブランドの「プレミアム天山」という商品で出したいから、ぜひ楽しみにしてくださいと言われたんですよ。」
「プレミアム天山」という商品は、佐賀県の最高峰である「天山」から名前をもらった、佐賀県農協のトップブランドです。
佐賀県では、「さが美人」や「あんみつ姫」などのJAブランドみかんがありますが、「プレミアム天山」はそれよりも美味しい、まさに佐賀県の頂点に君臨するブランドみかんです。
「ほんとですか、それは良かったですね!最高じゃないですか!」
私も話を聞いて嬉しくなりました。
食べてみると、糖度は15度くらいありそうです。そして何よりも、香りやコク、うま味が口に残り、十分な満足感があるのに、またもう一つ食べたくなるような味です。
(いま収穫していたのは、大津4号という晩生の品種です。
畑は、緩やかな傾斜に対して平行に畝を立てて、排水良く作られています。)
「確かに素晴らしい味ですね!うま味が、なんとも言えません。」とお話しすると、
「そうなんです。以前より、グッと味が良くなりました。色も赤みが強くて良いですし、鈴成とコーソゴールドが効いてるんですかね。あと、御社のにがりも良いみたいですよ。」
「もう、以前いただいたサンビオさんのマニュアルを、暇があったら読んでいますよ。本当にみかんは面白いですね。」Oさんは、終始笑顔です。
畑を歩いていて気づくのは、土が柔らかいなということです。
「土づくりも、しっかりされていますね。」
樹の周りには、裁断したワラやもみ殻などが敷いてあります。
樹の下を少し指で掘ってみると、ほら出てきました。
「やっぱり根がしっかり出てますね。土も団粒化してますし、これなら肥料をやった分しっかり吸収してくれるから、よく効くんですよ。」
O様は、土づくりの重要性を実感しています。
「今年は、近くの落ち葉も拾ってきて撒こうかと思っていますけど、どうでしょうか?」と、とても熱心です。
「それは良いですよ。そこに菌力アップをやれば、微生物がどんどん増えて、ますます土がよくなりますからね。」
そして、みかん栽培の場合、最大の関心事は「隔年結果しないか」ということです。
しかし、この畑は大丈夫そうです。
来年の結果母子も、よく出ています。
そして、この葉のツヤ。
(これは、収穫を終えた極早生種の写真です。)
止め葉がこんなに大きいのに、まったく徒長していません。節間が詰まっていて、枝は細くしなやかです。窒素優先ではなく、リン酸やミネラルがしっかりと効いた、良い姿です。
これが、来年も良い実をならせる枝です。
「いや、本当に驚きましたよ。去年、鈴成をやったら、樹勢が弱ってもうダメだなと思ってた樹が、今年の春一気に芽吹いて、元気になったんですよ。」と、昨年から驚きの連続だった話を、いろいろと教えてくださいました。
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「こんな感じの枯れそうな樹が・・・」 「今年は見違えるように元気に」
「極早生も、市場で一番おいしいと評判を頂いたんですよ。ビックリするくらい高値で取引していただきました。」とにっこり。
「きっとOさんの栽培技術と、サンビオティックの肥料が、ちょうどうまくマッチングしたんですね。もう、お仕事定年退職されても、みかんで楽しくやっていけそうですね!」
そう私が問いかけると
「ええ、そう思ってるんです。これからまた畑を広げようと思って準備してるんですよ。まだ15年は頑張らないとですね!」と、Oさんの笑顔に自信の表情が見えました。
「今後ともよろしくお願いいたします」
とお互いにあいさつを終え、畑を後にしました。
みかん作り、楽しいですね。
全国を代表する、さらに素晴らしいみかん作りを目指して、また頑張りましょう!
(佐賀平野を一望するみかん畑で、最高級のみかんを育てる幸せがあふれています。)
収穫で忙しい時期にもかかわらず、急なご訪問にも快く応えてくださった、Oさん。
終始笑顔で出迎えていただきました。
ありがとうございました。
(使用している資材)